jpg NEO Sense of Horse Life 写真家 今井壽惠さんの訃報

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:-- | スポンサー広告 | comment (-) | trackback (-) | page top↑

写真家 今井壽惠さんの訃報

imai-photo.gif



絵画的で美しい競走馬の写真を長年に渡り撮り続けておられた
写真家の今井壽惠さんが亡くなられました。 77歳。

17日午後9時00分、急性心不全のため自宅にて逝去。

今井さんの写真は、定期購読していた 「優駿」の ”世界の名馬”シリーズを見て

( なんて、美しい写真なんだろう・・・ )

と、毎号ずっと飽きず眺めていました。
本当に、芸術的で高貴なたたずまいを漂わせていて
サラブレッドの美しさを教えて下さいました。




今、私の手元に
2006年9月17日のレーシング・プログラムがあります。
中山競馬場で、セントライト記念(GII)レースが開催された日です。
そのレープロの表紙裏に
今井さんの写真と文の一枚の記事が掲載されていました。

「 私が出会った名馬 」

” 赤目のスルー ” とタイトルされて、シアトルスルーの写真が眼に飛び込みます。
わざとフォーカスをぼかしたように、茶色に光るシアトルスルーの赤い眼が強烈に訴えかけてきます。

あまりにそのスルーの眼に引きつけられてしまい、
私は、このレープロを捨てることができないでいます。

それほど魅力を放っているのが今井さんの映し出すサラブレッドたちです。

ここに、その本文全文を書きとめてみます。


赤目のスルー        シアトルスルー

 アファームドの三冠誕生を信じ、1978年、再度渡米、ベルモント競馬場へ入った。 
本コーススタンド前で、アファームドの調教を見るために待っていると、
周辺のざわめきが大きくなり、「彼が来た」「彼だ」と、短く声がする。 
黄色のジャンパーを着用したライダーと黒鹿毛の馬とポニーが目の前にやってくる。 
前年度の三冠馬シアトルスルーとの初対面であった。 
勝気そうな目、若駒のように殺気だった身のこなし、自我の強い馬に見えた。 
無敗の三冠馬はベルモントSのあと、スワップSで4着、はじめての負けレース、
後にオーナーはシアトルスルーのプライドを傷つけた、との理由で調教師を変えている。 
G1挑戦10戦のうち9勝、全成績17戦14勝、2着2回、4着1回で現役を引退した。
 1988年頃から私は、ケンタッキーのスリーチムニーズファームへ、毎年のように
訪れ写真を撮る。 種牡馬としてトップクラスのシアトルスルーは、A.P.INDY、
SLEW O’GOLD、CAPOTE他、多くの後継馬を残し、名馬の名声を高めた。 
サラブレッドとして、見た目は美形とは言えないが、自ら創り出す雰囲気は毅然と
して、私は無視されっぱなしだった。 
人を射竦める眼光、威圧的な佇まい、競走馬としての心を持った馬は、
天才と狂気の血を持ち合わせていた。 或る時は、深く澄んだ黒目、
時には狂気の赤い目、魔物のように光る黄色の目の表情をのぞくだけで、
彼の心理に興味を持ち、会わずにはいられなかった。 
2002年5月7日永眠、彼の勝ったケンタッキーダービーと同じ日だった。 
彼は黒のビロードの馬着に包まれ、大好きだったペパーミントも一緒に埋葬された
由、最後に天使の目を見たかった。



  
写真も素晴らしいですが、今井さんの書かれる文章にも魅かれます。
そして、このシアトルスルーにも会ってみたくなるほどです。



2002年に、清里フォトアートミュージアムにて開催された
 =今井寿惠 「馬に魅せられて ― 40年の軌跡」 =
に、今井さんの写真の一部を見る事ができます。
最初に掲載されているメジロマックイーンの写真が、圧巻です。

馬を愛し、30年余にわたり馬を撮影し続けている今井寿惠。
イギリス、フランス各地の競馬場には今井の撮影のための席が用意され、
日本人として国内外で最も数多くの名馬を見てきたと言われる写真家です。



この時の図録がオンラインショップで購入可能です。


ご冥福をお祈りいたします。
合掌





 
スポンサーサイト
01:31 | 競馬関連ニュース | comments (2) | trackbacks (0) | page top↑
キストゥヘヴン  -美しいお別れ- | top | ライバルは静かに去りぬ  -ダイワスカーレット引退 -

コメント

#
またまたぜあみさんのとこでも書いたのですが(汗)
この赤目のスルーも覚えてますしルドルフの涙の写真も
覚えてます。
タイキシャトルやテイオーetc・・・。
とても興味深く、また美しさに引き込まれ、また文章に酔わされたものです。

ご冥福をお祈りします。


シアトルスルー・・・
サンデーが日本に着たばかりの頃真近に真正面から会ったことがありますがなんともいえないあの迫力、雰囲気には驚いたものです。
あんな感じなのかな。。。
by: バルくん | 2009/02/20 09:06 | URL [編集] | page top↑
#
バルくんさん、こんばんは。

今井さんの撮るサラブレッドたちには、彼らが持つ
意志が写し撮られていて、思わずひきつけられる写真ばかりでした。
「赤目のスルー」の写真、ご存知でしたか。。。
ルドルフの涙は、1985年秋の天皇賞レースで、
ギャロップダイナに負けたときに流していたという涙の写真ですよね。
どれも、高貴な芸術品です。

私は、記事中でご紹介した展覧会の図録を注文しました。
おそらく、ルドルフの涙の写真も入っていると思います。

私も「赤目のスルー」の記事を読んで、まさしくサンデーサイレンスと同じだ!
と感じました。
サンデーも、脚が曲がっていてあまり血統的に期待をされていたわけでなかったけれど、
噛みつかんばかりの勢いで、レースに挑み、2冠を達成した馬でした。
今井さんの書かれたシアトルスルーのことは、サンデーサイレンスと置き換えてもそのまま、サンデーを表現しています。
” 種牡馬としてトップクラスのサンデーサイレンスは、多くの後継馬を残し、名馬の名声を高めた。 ”し、

”人を射竦める眼光、威圧的な佇まい、競走馬としての心を持った馬は、天才と狂気の血を持ち合わせていた。”

本当に、サンデーサイレンスそのものです。

サンデーサイレンスの魅力を愛して止まない私が、
今井さんの書いたシアトルスルーのこの記事を読んでから、サンデーの姿と重なるシアトルスルーの心理に興味を持ち、会わずにはいられなくなりました。

2頭とも既にこの世にはいなくなりました。
そして、今、今井さんも彼らの待つ空の上に逝ってしまいました。
寂しさに襲われてしまいますね・・・・

by: Jacaranda | 2009/02/21 02:15 | URL [編集] | page top↑

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://horselife.blog9.fc2.com/tb.php/251-257cf4f4
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。